先日 偶然 読んだ Medical Tribune という新聞の
2月23日号に
“古事記に学ぶ 引きこもり脱出法”
という
こんな記事が 掲載されていました。
これは 獨協医大の 井原祐教授が 書かれた記事の一部抜粋です。
天照大神の ひきこもり
日本最古のひきこもりは 太陽の神 天照大神かもしれません。
古事記によれば天照大神は
スサノオノミコトの 度重なる狼藉に 耐えきれず
憤って天岩戸に 引きこもってしまいました。
その結果 世界は 真っ黒になりました。
高千穂の天岩戸
そこでオモイカネ(思金神)を中心とした八百万の神々が
集まって 相談します。
天照大神が 出てきたくなるように
いろいろやってみようということになりました。
そしてアメノウズメ(天宇受賣命)が
槽(おそらく大きなおけ)を伏せて
それを 即席のステージにして そこに上がり
次々に服を脱いで 乳房も腰も丸出しで
ステップも軽やかに セクシーなダンスを始めました。
槽の上で 躍る アメノウズメ
(ウキぺディアの写真)
それを見て 八百万の神々が 大笑い
引きこもっていた天照大神も 外がにぎやかなので気になって
つい天岩戸を 開けてしまいました。
するとその瞬間 世界に光が戻ったのです。
めでたし めでたし
井原教授は こういう考えを 書かれていました。
どうして天照大神は 引きこもりから 脱出したのでしょうか?
それは 天照大神といえども ずっと 天岩戸にこもっているのは
退屈だったのだと 思います。
そんな時に 岩戸のすぐ外でみんなが盛り上がっていれば
それは わくわくして 出たくなってしまうでしょう。
発案者のオモイカネは さすが高天原きってのインテリです。
アメノウズメに 踊らせれば 天照大神も でてきたくなるだろう、
そう踏んだのだと 思います。正解でした。
このお話は 長い間 うつ病に関して
激励禁忌の 神話が 治療の妨げになっている。
実際には 何もしないで 待つのではなく
行動に促す事が必要という事を
分かりやすく 説明されたものだと 思います。
どんな人にも 人生のある時期 引きこもる時や
引きこもりたくなる時が 必ずあると思います。
私も 母が亡くなった後 鬱状態でした。
自分が そういう時や 身近な人が そんな状態の時は
この井原先生の天照の引きこもりの話を 思い出してね。
井原教授のこんな本も ありました。目からうろこですね。